格安物件に潜む落とし穴?不動産広告を読み解くための必須知識

不動産広告にはデメリットも表示されています

家づくりを始めると何かと目につく不動産広告は、最も身近な情報源です。新聞折込みチラシなどにも「頭金0円OK」「希少物件」などと、気になるコピーもいっぱいです。
つい、その土地のメリットばかりに目が行ってしまいますが、不動産広告には購入の判断に欠かせない必要事項の表示が義務付けられています。つまり、良いことも悪いことも含めて土地の詳しい情報が盛り込まれているのです。

不動産広告には
「物件の所在地」
「交通の利便」
「面積」
「価格」
などの事項が必ず表記されています。

また、都市計画法や建築基準法などの法律によって利用が制限されている土地、傾斜地や高圧線下にある物件など、買い手側が通常予期できない欠陥で著しい不利益が予想される事項は、特定事項として必ず表記されることになっています。
広告をよく確認すれば、安心して土地探しが出来るようになっています。

不動産広告の読み取りのコツ

不動産広告には「不動産の表示に関する公正競争規約」(表示規約)によって、様々なルールが決められています。それにより、広告を読むことで物件に関しての基本的な情報がわかり、メリット・デメリットがあれば内容も入手出来るようになっています。
そこで押さえておきたいのが、広告を読み取るコツです。広告には物件写真やキャッチコピーなどが目立ちますが、具体的にはどこをチェックしたらいいのでしょうか?
実は、見落としがちな「物件概要」こそが重要な部分です。細かな文字で片隅に書かれている部分です。
そこには、用途地域や建ぺい率、容積率など建物に関係すること、取引態様が「媒介」となっていたら、土地代金とは別に媒介手数料がかかることがわかります。また、最寄り駅からのアクセスでよく見かける「徒歩〇分」という基準は、道路距離80mを1分で計算したものです。距離も把握することができます。

不動産に掘り出し物や格安物件は無い!?

格安物件だと思って現地見学に行ってみたら崖下の土地だったり、行動に面していない土地だったり…、というケースも少なくないようです。「格安物件にはそれなりの理由がある」と心構えしておいた方が良さそうです。
“それなりの理由”のある土地でも、ロケーションやその他の条件などから、候補からなかなか外せない場合もあるかもしれません。その時に慎重に検討したいのが、「土壌汚染」、「セットバック」、「建築条件付き」、「競売物件」などです。
工場の跡地や近隣では土壌汚染が懸念されます。土壌汚染ほうが適用されている場合は、買主に転化して所有者責任になりますので注意が必要です。
また、敷地に接している道路(接道)の幅によって制限されるのが「セットバック」です。購入した敷地面積よりも使用できる面積が小さくなります。
建築条件付きの場合、住宅会社や建てられるプランが限定されている場合があります。いずれの場合も、不動産仲介会社への確認を十分にしましょう。